10月からテーマを決めて、毎週子どもたちとわらべうたをしています。もちろん、毎日の遊びの中でわらべうたは今、たけの子にかかせないものになっています。
 わたしがケガをして休んでいる1ヶ月の間に、子どもたちは驚くほどわらべうたが上手になっていました。しかも、今まであまり声に出して歌うことがなかったはるきくんも一緒に歌っています。また、さくら子ちゃんも以前はよく、やらずに見ていることが多かったのですが、今は楽しくわらべうたで遊んでいます。感動でした。オニの順番を守ってちゃんと交替しながらできるし、保育者がいなくても子どもだけでやっていることもあるという話しを聞き、そこが達成の最終目標であるので、本当に成長したなぁーと実感したのでした。
 わたしがなぜわらべうたにこだわるのかというと、それが、子どもたち自身で遊びの中からできた日本の音楽だからです。また、わたしが所属している福島コダーイ合唱団ではハンガリーの音楽教育を大切にしていますが、その名前をいただいているハンガリーの音楽教育家コダーイ・ゾルターンは「わらべうたを知らない大人に子どもの心はわからない」と言っています。保護者の皆さんも子どものころ少なからずわらべうたで遊んだ経験があると思います。「かごめかごめ」や「なべなべそこぬけ」など、少なくても一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。大げさに聞こえるかもしれませんが、日本人の民族性を築き上げる土台になるのがわらべうたなのです。
 例えば、お隣の韓国。日本の侵略政策によって、受けついできた民謡、わらべうたを歌うことを禁止されました。それによって、多くのわらべうたが姿を消したということです。わらべうたは口唱(口で伝えられるもの)で楽譜はありません。誰も記録をとっていなければあっという間になくなってしまいます。今の日本も明治から始まった音楽教育というもので、わらべうたは子どもたちの間から取り去られ、大切ではないとされてしまい、西洋一辺倒、もっと悪いことに和洋折衷の音楽が幼児教育の主流になっていきました。わたしも西洋音楽を歌っているので、西洋音楽が悪いと言っているのではありません。ただ、幼児期は音楽のオッパイともいうべきわらべうたから始めるべきである、と思うのです。
 今から120年前に生まれたコダーイの国ハンガリーでも実は同様のことが起こっていました。自国の音楽(民謡やわらべうた)が当時主流になっていたドイツの音楽によって消えようとしていたのです。そこで、コダーイはバルトークと共に農民に伝わる民謡やわらべうたを録音してまわり、楽譜に起こしました。3月に行われた合唱団の演奏旅行で、わたしは実際にコダーイ博物館やバルトーク博物館でその記録を目にしてきました。ものすごい楽譜の量でした。そのように命がけの仕事があったからこそ、今、その弟子たちが遺志を受け継ぎ、子どもの音楽的発達は何かをいうことを明らかにし、コダーイメソッドとして世界中に広まっているのです。
 先日の保護者会でも少し話しましたが、毎回のテーマにする音楽的ねらいは8つあります。その中から一つを選び、遊びながら身につくようにしています。
〔リズム感の発達〕
・ 鼓動(歩くようにたたく)拍ということ
・ リズム(歌うようにたたく)
・ 速い・ゆっくり
〔聴感の発達〕
・ 大きい・小さい
・ 高い・低い
・ 清潔に歌う
・ 内的聴感
・ 音色の区別
 鼓動、清潔に歌う、大小、高低と1ヶ月行ってきました。音の高低は特に難しく、1オクターブ上であったり、下であったりを聞き分けることは最初からできることではありません。でも、いいのです。その発達においてできる時がそれぞれ違いますから。また、日本のわらべうたは非常に狭い音域の音で構成されています。主にレとドです。これは返ってその耳のよさを証明していることなのです。狭い音を聞きわけ、その二つの音でリズムを変えて、歌を変えてたくさんのわらべうたができています。世界に誇っていいことだと思います。
 今月は親子わらべうた教室も予定しています。わらべうたは子どもとのスキンシップにも最適です。
お母さんの優しい声で聞いた音楽はいつまでも子どもの心の中に残ることでしょう。たくさんのいい音楽で子どもの心を満たしていきたいですね。(辺見)


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2012.11.17 Sat l ●たけの子だより l コメント (0) トラックバック (0) l top

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